もうひとつの青春/井田真木子 を読んで
『僕の彼氏はどこに居る?』に引き続き同性愛関連の本になります。
大きく違うのはセクシャリティがストレートである筆者が90年代に
起きた様々なゲイと関連する様々な事柄に関わったゲイ達を
筆者の視点で記録したノンフィクションであることだと思う。
『僕の彼氏はどこにいる?』と比べるとこちらは対照的に彼らのストーリーを客観的に書いているからだろうか
マイノリティであることの重みを上手に書いているし
同性愛を個人の視点で無く社会的問題と絡めているのでより現実感が強い
東京都青年の家事件を中心として進む物語にはキラキラした要素は少ない
彼らがギリギリの所で自分達が自分達として生きて行く為に奔走した姿が胸を打つ。
彼らが居たから今私達は存在出来て居るのだと実感出来るくらい彼らの戦いは
尊敬出来る。
彼らの戦いは日本の同性愛者にとって偉大な一歩だと思う。